2016年シーズンのスーパー耐久シリーズは、例年通り栃木県芳賀郡茂木町のツインリンクもてぎで開幕戦を迎えた。
シリーズの参戦車両はレギュレーションによって改造範囲が制限されているため、参加型モータースポーツとしての人気から、近年多くの参加台数となり今季は年間エントリーの上限は65台となった。開幕戦のもてぎでも、昨年より20台近く増加した62台を数えるに至っている。
昨シーズンは、実質上、岡山と鈴鹿ラウンドのみの参戦となってしまった#111 EXPRIDE G-Tech Sports GT/Rは今季Aドライバーに大瀧賢治、Bドライバーに武井寛史、Cドライバーに古田聡の体制で今シーズンを戦う。
4月2日、土曜日の朝9時55分から60分間で行われたウォームアップ走行では、大瀧のドライブで2分12秒944とST4クラス16番手のタイムを記録。
「レースウイークにはいっての流れはこれまでにないほど良かった。他のクルマにひっかかってのタイムだったので、11秒台には入ったと思います」と大瀧。
午後2時から行われた公式予選。まずはST4クラスとST5クラスの2グループのAドライバー20分の予選セッションに大瀧がアタックに入る。タイミングモニターに2分38秒782が掲示されたのち、コースサイドのカメラの画像にV字コーナーでストップした#111の姿がとらえられた。
「ベストタイムを出そうとしたラップで、S字の進入でブレーキングしたらクルマがおかしいなと思った瞬間、異音とトラクションがかからない状態になってV字でマシンを止めました。ドライブシャフトのトラブルでした」と肩を落とす大瀧。
「木曜日にコーナーウエイトをとろうと予定していたんですが、搬入が夜になってしまい金曜の夜にできました。足回りのセットをメインにメニューをこなしていい方向にいって、土曜日はベストな状態でした。駆動系とタービンを予選の後で交換する予定だったんですが想定より早く壊れてしまいました・・・」と武井。
基準タイムをクリアできていないため、日曜日のレースは嘆願書での後方からのスタートとなってしまう。
「予選までの流れはすこぶるよかったので、トラブルも決勝の前に出てくれて良かったかなと思っています。縁石が高いコースなので乗らないように、右回りのコースなので左フロントに負担がかかるので、ケアしながら5時間走り切りたいです」と大瀧は決勝レースに向けて語ってくれた。